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2017年10月17日

世界中の科学者が共同研究を行うアース・マイクロバイオーム・プロジェクト

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ヘザー・ボッシュマン Ph.D/Deb Jude

 

アース・マイクロバイオーム・プロジェクト(EMP)では世界中の科学者が共同研究を行い、細菌の生態系の特徴を可能な限り明らかにしようとしています

EMPという世界規模の共同研究によって、かつてない規模で地球に生息する多様な細菌のカタログ化が行われています。

「EMPでは、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)、パシフィック・ノースウエスト国立研究所、シカゴ大学、アルゴンヌ国立研究所(ANL)の研究者が世界規模の研究チームを共同で率い、世界中のさまざまな環境から2万7,000のサンプルを採取しました。研究者たちは各々のサンプルに特有の微生物群(マイクロバイオーム)を分析し、地球に生息している細菌の史上初のリファレンス・データベースを作成しました。新しく標準化された調査プロトコル、独創的な解析方法、そしてオープンなデータ共有のおかげで、新しいデータが得られるたびにEMPは改良と発展を続けています」。記事の全文はこちらで読めます(英語)

EMPはロブ・ナイト教授(UCSD)がジャック・ギルバート教授(ANL、シカゴ大学)、リック・スティーブンス教授(シカゴ大学)、ジャネット・ヤンソン教授 (パシフィック・ノースウエスト国立研究所)らと2010年に立ち上げました。世界中の160以上の研究機関から500名以上の研究者が参加しています。EMPの目標は、収集した膨大な量のデータから比較に用いられるデータベースを作り出すことです。諸分野の連携によって、科学者全員が利用できる標準化された研究方法の確立を目指しています。

UCSD教授のロブ・ナイトはマスリー賞を受賞し、賞金20万ドルを獲得。

Rob Knight wins 200,000 $

EMPのウェブサイト(英語)では、世界中から集められたサンプルの採取地を調べることができます。採取地を示す点は最も類似しているサンプルが見つかった地点と相互に結び付けられています。

EMP landscape

関連情報のリンク

https://eldeveloper.github.io/cogs220/

https://www.nature.com/articles/nature24621

http://www.earthmicrobiome.org/

https://health.ucsd.edu/news/releases/Pages/2017-11-01-mapping-the-microbiome-of-everything.aspx

2017年10月02日

アメリカ国立衛生研究所のヒトマイクロバイオーム計画(HMP)で数多くの細菌の遺伝子が発見されています

アメリカ国立衛生
研究所(NIH)

NIHのヒトマイクロバイオーム計画(HMP)で多くの細菌の遺伝子が発見されている

NIHのヒトマイクロバイオーム計画(HMP)によってヒトマイクロバイオームの数多くの細菌の遺伝子が発見されている

出典:NIH

「ほぼ毎週のように、マイクロバイオームが人間の健康と病気にとって重要であることを強調する、新しいデータが公表されています。マイクロバイオームは、人間の体に生息する何兆もの微生物を包括的に表す言葉です。NIHは2008年にヒトマイクロバイオーム計画(HMP)を立ち上げ、研究者たちはマイクロバイオームを集中的に研究してきました。現在では、メリーランド・スクール・オブ・メディスン大学(UM SOM)、ハーバード大学公衆衛生大学院、ブロード研究所、カリフォルニア大学サンディエゴ校のHMP研究者たちが新しいデータを収集し、人間の消化管、皮ふ、口、膣の微生物群から数百万もの未知の遺伝子を見つけています。この新しい発見によって、微生物が人間の健康と病気に及ぼす影響について、新たな洞察が加えられています」。

「HMPで得られた新しいデータによって、私たちは人間のマイクロバイオームを構成する細菌の特徴を本当にはっきりと捉えられるようになりました」。上級共同研究員のオーウェン・ホワイト(疫学・公衆衛生学教授、UM SOMゲノム研究センター副所長)はそう述べています。「これらの微生物は人間の健康のさまざまな面で重要な役割を果たしています。微生物とその働きについて知れば知るほど、人々の健康のために微生物を利用できる可能性が高くなります」。記事の全文はこちらで読めます(英語)

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