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2019-06-27 0:53
by Kristin Neumann
  Last edited:

Yoba for Lifeー健康を増進するプロバイオティクス・ヨーグルト・スターターカルチャー

MyMicrobiomeでのYobaヨーグルト・スターターカルチャーの取り扱い開始
MyMicrobiomeでは、近日中に健康を増進するYobaヨーグルト・スターターカルチャーの取り扱いを始めます

Yoba for Life(Y4L)は、世界で最も挑戦的なマイクロバイオームの分野で、経済発展と人々の健康増進を目指す財団です。幸福と繁栄に満ちた未来を実現するという財団の目標は、Yobaと呼ばれるプロバイオティクス・ヨーグルト培地(カルチャー)によって達成されました。Yobaヨーグルトにはプロバイオティクス細菌のラクトバチルス・ラムノサスyoba 2012が含まれています。この細菌株はプロバイオティクス乳酸桿菌のL・ラムノサス・GG (LGG)に由来しています。LGGは世界で最もよく知られているプロバイオティクス細菌です。

世界で初めてプロバイオティクスYobaヨーグルトを地域的に生産するプロジェクトが行われたのは東アフリカです。この地域では、下痢による幼児の死亡率が特に高くなっていました。

ラクトバチルス・ラムノサス・GG–世界で最初に発見されたプロバイオティクス細菌

ラクトバチルス・ラムノサス・GG (LGG)は、1985年にボストンでゴルバッハ教授とゴルディン教授によって発見されました。発見した二人の教授の名前にちなんでGGという名前が付けられました。

L・ラムノサス・Yoba 2012はLGGを含む製品から分離された世界で初めてのプロバイオティクス細菌の固有種です(>> 詳細については「食事と栄養」の記事をご覧ください)。

LGGは300を超える臨床研究と1000を超える科学研究で研究されています。そのため、LGGは世界で最も詳しく知られているプロバイオティクス細菌株と言えます。

臨床試験による健康増進効果の証明

LGGは100%安全で、早産児や妊娠女性、高齢者でも安全に摂取できることが確認されており、副作用がありません。

アメリカではGRAS(一般的に安全)と認められており、またヨーロッパでもQPS(安全性推移、欧州食品安全機関(EFSA))と認められています。


300を超える臨床試験によって、
LGGには以下の健康増進効果があることが
示されています。

  • 呼吸器感染症の減少2
  • 小児の抗生物質関連下痢症の予防2
  • 免疫応答の改善3
  • 小児の夜泣きやそわそわの減少4
  • 皮ふ炎の症状緩和5

2 Hatakka et al. 2001, Hojsak et al. 2010a,
Hojsak et al. 2010b, Hojsak et. al 2017, Smith et al. 2013

3 de Vrese et al. 2005
4 Pärtty et al. 2013
5 Isolauri et al. 2000

ヴァリオ社(LGGの特許保有者)制作によるLGGのアニメーション


完成したヨーグルトには健康に良い細菌がたくさん含まれています

完成したヨーグルト中のL・ラムノサスYobaの数は

108(1億)から
109109(1兆)です

ヨーグルト1mlあたり

つまり、1日に100ml以上のYobaを食べれば、プロバイオティクスの効果を得るために
推奨されている量を摂取できます。

LGGは腸壁に付着するための特別な線毛を持っています

LGGは腸壁に付着するための特別な線毛を持っています
L・ラムノサスGGは腸壁に付着するための特別な線毛を持っています(画像:ロイナン他、2012年。LGGのTEM画像)

LGGやL・ラムノサスyobaは外部に特別な線毛(髪の毛のように見えます)を持っています。この線毛によって、プロバイオティクス細菌は腸の上皮細胞に付着することができます。腸壁に付着することで悪玉菌を遠ざけ、宿主の免疫系に善玉菌であるというシグナルを送ることができます。線毛は腸内環境に生息するLGGの典型的な特徴です。ですが、競走上の優位性がない外部環境下では、線毛は失われてしまいます。Yoba for Lifeを後援する財団の調査によって、この細菌株は二度発酵した後も線毛が温存されることが分かっています。乾燥したYobaスターターカルチャーから1Lのヨーグルトをつくることができます(一度目の発酵)。つくられたヨーグルトはアイスキューブホルダーに10mlずつ小分けにして保存されます。そして、小分けにしたものからいつでも新鮮なプロバイオティクスYobaヨーグルトをつくることができます(二度目の発酵)。

ヨーグルト・スターターカルチャーYoba財団

Wilbert Sybesma
Yoba財団設立者ヴィルベルト・シベスマ(PhD、MBA、バルクリスト大学病院(チューリッヒ)主任研究員、DSMニュートリショナル・プロダクツ・イノベーションマネージャー、スイス連邦工科大学ローザンヌ校教授)
Remco Kort
Yoba財団レムコ・コルト(PhD、アムステルダム自由大学分子細胞生物学科ゲノム微生物学教授、TNO微生物学・システム生物学研究主幹、世界初の微生物博物館ARTIS-Micropia教授)

Y4L財団設立者ヴィルベルト・シベスマ博士とレムコ・コルト教授。L・ラムノサスGG製品から細菌株を分離し、ジェネリック・プロバイオティクス細菌株のL・ラムノサスyoba 2012を産生しました。スターターカルチャーを製造する企業と協力し、ヴィルベルト博士とレムコ博士はL・ラムノサスyobaとストレプトコッカス・サーモフィルスC106の混合物を開発、ミルクをヨーグルトやシリアル、フルーツなどの食品にかけることで、L.・ラムノサスyobaがミルク中で増殖できるようにしました。

「Y4L」と「発酵食品フォーライフ」

発酵食品フォーライフ
発酵食品フォーライフ–プロバイオティクス・ヨーグルトの製造・販売トレーニング提供プロジェクト

2016年、Y4Lはグレゴール・リード教授とチームを結成し、発酵食品フォーライフ・プロジェクト(FFFLプロジェクト)を立ち上げました。このプロジェクトにはカナダ政府も出資しています。FFFLプロジェクトは、プロバイオティクス・ヨーグルトの製造・販売のトレーニングを提供することで、ローカル企業に新しいビジネスの機会を提供することを目的としています。また、東アフリカのような資源の乏しい国の人々にプロバイオティクス発酵食品を気軽に利用してもらおうという狙いもあります。 この活動を促進するのがYobaプロバイオティクス・スターター・カルチャーです。ハイファー・ウガンダ、ハイファー・ケニア、JKATケニアのようなローカルのパートナー企業がスターターカルチャーを地域に提供し、製造と起業のトレーニングを行います。同時に、研究者たちはソイやキャラメル、コーン、ミレットやソルガムといった地元で手に入る食品を、健康に良いプロバイオティクス発酵食品に利用できないか調査しています。

人々のニーズを満たし、プロバイオティクスヨーグルトの素晴らしさを伝えるために、プロジェクトチームはレストランや販売店、学校の栄養プログラムと協力し、巡回公演を行っています。また、人々を啓蒙するために、プロバイオティクスYobaの重要性やYobaヨーグルトのビジネスを始める利点を面白く伝える「約束の大地」という映像作品が、地元モンバサの俳優によって制作されました。

FFFLプロジェクトが達成したこと

  • ウガンダで100以上の製造拠点をつくり、25万人の定期消費者を生み出した
  • タンザニアで60以上の製造拠点をつくった
  • ケニアでおよそ10の製造拠点をつくった
  • 毎週計2万5000lのプロバイオティクスヨーグルトを製造
  • 製造と販売に携わる人の68%が女性

近日中にYobaスターターカルチャーがMyMicrobiomeで購入できるようになります!

近日中にYobaスターターカルチャーがMyMicrobiomeで購入できるようになります
近日中にYobaスターターカルチャーがMyMicrobiomeで購入できるようになります! (左:ヴィルベルト・シベスマ(Y4L設立者)、中央: クリスティン・ノイマン(MyMicrobiome)、右:レムコ・コルト(Y4L設立者))

これまで、Yobaスターターカルチャーは東アフリカとアムステルダムの小さなパン屋でしか買えませんでした。世界で唯一の、自分でつくって(Do-It-Yourself)食べられるL・ラムノサス・GGヨーグルト・スターターパックがもうすぐ購入できるようになります!

クリスティン・ノイマン博士, 著者
クリスティン・ノイマン博士
著者

みなさん、こんにちは。微生物学者のクリスティン・ノイマンです。生命の仕組みに興味があり、分子生物学を学びました。…

ファビアン・ガイヤー, 特別寄稿者
ファビアン・ガイヤー
特別寄稿者

ファビアン・ガイヤー氏から素晴らしい特別寄稿を頂きました。
ガイヤー氏はBIOMES社コミュニケーション・チームの一員です。BIOMES社はベルリンを拠点とするバイオ企業で、一般と専門家向けのマイクロバイオーム解析を専門としています。
ガイヤー氏は熟練の「翻訳者」として、人間と細菌の仲を取り持ちます。人間と細菌の関係は長年大きく誤解されていました。

リサ・カイルホーファー, 著者
リサ・カイルホーファー
著者

レーゲンスブルク大学で学びました。
多言語化業務に携わり、フリーランスの編集者としても活躍しています。

キャラ・コーラー
キャラ・コーラー
著者

シカゴのデポール大学とドイツのバンベルク大学で学位を取得し、現在博士号取得候補者となっています。
また、フリーランスの独英翻訳者、英独コピーエディターとしても活躍しています。

インゲ・リンドセット
インゲ・リンドセット
登録栄養士

オスロ大学のインゲ・リンドセットは登録栄養士で、専門分野は糖尿病と肥満、運動療法です。エクササイズの効果を最大限に高めたり、スポーツで最高のパフォーマンスを上げるための研究を行っています。
インゲ・リンドセットについて(ノルウェー語)

マリア・ペトロヴァ博士
マリア・ペトロヴァ博士
寄稿著者

マリア博士はヒトマイクロバイオームの分野で世界的に著名な研究者です。泌尿生殖器の細菌叢とプロバイオティクスを研究しています。ベルギーのルーベン・カトリック大学とアントワープ大学で乳酸桿菌と病原菌・ウイルスの分子相互作用を研究し、博士号を取得しました。博士の大きな業績は、ポスドクフェローのときに行った乳酸桿菌の遺伝的、分子的、機能的特性の研究です。この研究によって、膣内環境下での乳酸桿菌の働きについて素晴らしい知見を得ました。
マリア・ペトロヴァ博士について(英語)

ヨハンナ・ギルブロ博士
ヨハンナ・ギルブロ博士
寄稿著者

ヨハンナ・ギルブロ博士は受賞歴のある皮ふの専門家で、ベストセラーとなった『Skin We’re In』の著者です。
博士は実験皮ふ病学、臨床研究、そしてスキンケア製品開発の分野で15年以上の経験を持っています。また、製薬企業での長い経験を持っています。皮ふ科とコスメティクスの国際会議では、最先端の研究について頻繁に講演を行っています。また、「International Journal of Cosmetic Science」誌で過去10年の間に最も多く引用された研究者でもあります。博士はアンチエイジング成分で複数の特許を取得しており、スキンケア企業でアンチエイジング治療の研究・開発マネージャーを務めています。ギルブロ博士がスキンケア分野のエキスパートであることは言うまでもありません。『Skin We’re In』の執筆が示すように、現在は私たちのような一般人に知識を伝えることを使命としています。
2019年4月の出版の以来、『Skin We’re In』は主要な販売店でベストセラーとなっています。現在、スウェーデン語版のみが刊行されています。
https://www.skinomeproject.com

ディミトリ・アレクセーエフ博士
ディミトリ・アレクセーエフ博士
寄稿著者

ディミトリ・アレクセーエフ博士は消化管マイクロバイオーム、分子生物学、バイオインフォティクス、栄養学分野の優れた研究者です。基礎研究の臨床への応用に情熱的に取り組んでいます。Atlas Biomedグループでの主な役割は、社内外の科学プロジェクトを発展させることです。博士が携わっているプロジェクトは、栄養や神経変性疾患、炎症やがんに対するマイクロバイオームの応用、英国医薬品・医療製品規制庁の承認など多岐にわたります。Atlas Biomedグループでの統合的な役割に加え、ディミトリ博士は現在サンクトペテルブルクITMO大学で助教授を務め、健康のためのアルゴリズム開発を行っています。今後、博士はオランダのフローニンゲン大学医療センター(UMCG)に移り、老化研究に携わることになっています。
ディミトリ博士について(英語)

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