生物多様性だけが肌の健康を測る指標となる
キット・ヴァーレン・ラッセル(JooMo Ltd.研究開発ディレクター)へのインタビュー
ヴァーレン・ラッセルは2017年に皮ふマイクロバイオームについての総説を発表しました。総説の中でヴァーレンは、肌の健康と皮ふマイクロバイオームを扱った著作や記事、論文を要約して紹介しています。総説の結論は、皮ふマイクロバイオームの多様性が大きいほど、肌がより健康になるというものでした。 ヴァーレンはこの結論から、将来的には皮ふの細菌の多様性が肌の健康を測る唯一の指標になるだろうと述べています。
西洋社会は皮ふの細菌の多様性を大きく失っています
西洋文明の影響を受けていない発展途上国の人々と比べると、欧米諸国の人々が皮ふの細菌の多様性を大きく失っていることは明らかです。西洋文明は過度に衛生に囚われ、殺菌剤を日常的に使用してきました。このことで大きな代償を負っています。人々はアレルギー疾患や喘息、脂性肌や乾燥肌、ふけやにきびに苦しんでいます。
ヴァーレンの総説では、発展途上国や農村部、欧米諸国の都市部から収集した様々なデータをまとめ、特徴を述べています。
このグラフは、欧米諸国の都市部と接触が少ない地域(発展途上国や農村部)ほど肌が健康で、皮ふマイクロバイオームの多様性も大きいことを示しています。また、発展途上国か欧米の都市部かに関わらず、傷ついた肌(点線部分)では皮ふの細菌の多様性が減少していました。
生物多様性が豊かなほど環境に良いということは、自然界のすべての生態系で共通です。皮ふの細菌生態系だけが異なるという理由はありません。
それでは、どのようにすれば自然な皮ふの細菌の多様性を取り戻せるのでしょうか?現代人は裸で森の中で暮らすというわけにはいきません。他に手段はないのでしょうか?一つは、日常生活で使う衛生用品を注意深く選ぶことです。ほとんどの化粧品は皮ふの細菌の多様性を低下させてしまいます。ヴァーレンによると、プロバイオティクスを肌に使うことは無意味です。「誰も健康に良い皮ふの細菌の割合など知りません。また、皮ふに生息する細菌の種類が場所によって大きく異なるということも知られていません」。
イエローストーン国立公園のオオカミの再導入
イエローストーン国立公園にオオカミを再導入したことは、生物多様性を劇的に回復させました。
ヴァーレンは皮ふの生態系をイエローストーン国立公園の生態系と比較します。「1995年から96年にかけて行われたイエローストーン国立公園へのオオカミの再導入は、生態系を大きく変えました。それも、多くの科学者たちが不可能だろうと考えていた結果をもたらしたのです。生物多様性は非常に大きく増加しました。直接的・間接的な変化が観察され、川の流れさえ変わったのです。ビーバー、ハイイログマ、ワシ、カラスなどの生物の個体数が増加しました。ブルーベリーの灌木も生い茂りました。そして、それ以前には増えすぎていたエルクの数が減ったのです。エルクの個体数がオオカミによって調整されていれば、生態系への脅威はわずかしかありません。しかし、オオカミがいなければ、エルクは生態系にとって『病原菌』となってしまいます」。
「同じことは人間の皮ふにも起こります。皮ふの生態系が微妙なバランスを失ってしまうと、それまでは無害だった微生物が生態系や宿主を傷つけてしまうのです」。
JooMoは二つのマイクロバイオーム・フレンドリーな製品を提供しています。JooMo100%天然ボディウォッシュとJooMo 100%天然フェイスウォッシュです。
JooMoの製品の特徴とは何でしょうか?どのようにマイクロバイオーム・フレンドリーなのですか?
「グラーツ大学の協力を得て臨床試験を行いました。私たちの製品を、現在主流となっている『天然成分』を含んだ製品や『合成化合物』を使っている製品と比較しました。JooMoの製品では使用を開始してから2週間で皮ふの細菌の多様性増大が観察されました。さらに、JooMoの製品だけ、肌の水分をわずかですが増えました。市場は『天然成分』の製品で溢れかえっていますが、その多くが合成化合物を含んでいます。JooMo製品は100%完全に天然成分だけを使っています」。
私たちは近いうちに公開される予備データを受け取りました。
キット氏にはインタビューに応じて頂いたことを感謝します。JooMoのデータ公開と新製品を楽しみにしています!
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