妊娠と早産
ヒトマイクロバイオーム計画
生物学における大発見の時代は終わったと思われています。
しかし、生物学の発展が今どの位置にあるのか考えてみてください — マイクロバイオームという私たちの認識を一変させる、新しい世界を見出しているところなのです。
私たちはみんな「超個体」です。
ヒトマイクロバイオーム計画(HMP)は史上最も大きな生物学の計画のひとつです。微生物学においてマイクロバイオームは、微生物学の創始者であるルイ・パストゥール以来の最も魅力的なトピックです。HMPの目標は、人間の体に生息する全ての細菌と、細菌が人間の健康と病気に与える影響の一覧表をつくることです。
HMPは2008年にアメリカの国立衛生研究所(NIH)によって、ヒトゲノム計画(HGP)の理念を拡張して設立されました。HGPの驚くべき成果の一つは、ヒトゲノムがわずか2万から2万5000の遺伝子しか含んでおらず、研究者たちが発見できると見込んでいた数の5分の1の遺伝子しか見つけられなかったことです。欠けた遺伝子の探求は、研究者たちの関心をマイクロバイオームに向かわせました。
ヒトマイクロバイオーム計画は以下の研究機関を含む諸学提携のプロジェクトです。
バージニア・コモンウェルス大学、ブロード研究所、スタンフォード大学、ジャクソン研究所、ベイラー医科大学、ワシントン大学医学部、J・クレイグ・ヴェンター研究所、データ連携研究センター (DCC)
HMPの第一フェーズ (HMP1)は、5年間で1億5千万ドルの予算を組んで開始されました。このフェーズでは、健常者を対象に、人体の5つの主要箇所である皮ふ、鼻、口、消化管、膣に焦点を置いた分析が行われました。HMP1は2013年に終了し、300人の被験者から14テラバイトのデータが集められました。
HMPの第二フェーズは統合的HMP(iHMP)と呼ばれ、2014年に立ち上げられました。iHMPでは以下の問題に焦点を置いて、マイクロバイオームと宿主(人間)両方の生物学的特性に関するデータセットを作成しています。
炎症性腸疾患
(IBD)の発症
2型糖尿病の発症
HMPで得られたすべてのデータは一般に公開されています。
こちらからご覧ください。https://hmpdacc.org(英語)/
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