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2020-03-31 13:50
by Kristin Neumann
  Last edited:

健康的なマイクロバイオームを育むのに良い食べ物

健康的なマイクロバイオームを育むのに良い食べ物
健康的なマイクロバイオームを育むのに最も良い食べ物をご紹介します。

適切な食事は、マイクロバイオームの結構にとって最も重要なファクターです。最新の科学知識に基づいたいくつかの基本原則を守ることで、肥満抑うつも含めたさまざまな病気に対する抵抗力を高めることができます。また、良い食事を行うことは、健康のためだけではありません。家族や友人と一緒に食べる場合も、一人で食べる場合も、食事は日々の生活の楽しみであるべきです。

永遠の若さを手に入れる食べ物は存在する?

これが本当であればどれほど良いことでしょうか。永遠の若さは手に入れられないにしても、日々の食事において適度にマイクロバイオーム・フレンドリーなメニューを加えるのはとても良いことです。マイクロバイオームに配慮した食事を行うことは簡単なのでしょうか?ある研究(英語)によれば、それほど簡単なことではありません。ですが、とても難しいというわけでもありません。24時間のあいだ、動物性の食事を控えるだけで、動物性の食物だけを食べた場合と比べて、マイクロバイオームの構成ははっきりと変わってきます。そして、4日のあいだ動物性の食べ物を摂取しなければ、β-ラクターゼ(ペニシリン型の抗生物質を分解する物質)とビタミンB6の生成に必要な物質の劇的な増加が見られます。また、他にも多くの変化が起こります。

食事によるマイクロバイオームの変化はどのくらい大きいのですが? いつもよりもマイクロバイオーム・フレンドリーな食事に、例えば数か月のあいだ変えるだけで、バランスの崩れたマイクロバイオームを永続的に整えるのことはできるのでしょうか?それとも、もっと過激な言い方をすれば、一定期間だけマイクロバイオーム・フレンドリーな食べ物を食べれば、その後にいつもの食事に戻したとしても、マイクロバイオームは改善された状態を保つことができるのでしょうか?この問題に関して信頼できる実験データは少ないのですが、残念ながら今のところの答えはノーとなります。最近公開された研究の結果(英語)によれば、過去に肥満だったマウスは、マイクロバイオーム・フレンドリーな食事から肥満だったときの食事に戻したときに、肥満でなかったマウスよりも肥満状態に戻りやすいことが分かっています。この理由について科学者たちは、肥満だったときの食事内容が、マイクロバイオームの細菌の構成を恒久的に変化させたからではないかと考えています。

それでは、永遠の若さを手に入れる食べ物は存在しないのでしょうか?西洋の食事や他の不健康な食事は、さまざまな動物実験においてマイクロバイオームを変化させることで、さまざまな病気を引き起こすことが示されています(詳細はこちらの論文(英語)をご覧ください)。ですが、この結果から逆のことも言えます。つまり、マイクロバイオームが健康であれば、さまざまな病気を防ぐことができるのです。人間を対象とした研究データは、主に倫理的理由から少ないのが現状です。人間に関して、食事とマイクロバイオームの変化による病気や治療効果は主に動物実験のデータに依拠しています。マイクロバイオームの細菌の構成や機能の変化が「健康」であるか「不健康」であるかに基づいているのです。

世界にはさまざまな食べ物が存在しており、その多くはマイクロバイオームに与える影響に関して研究がまだ行われていません。従って、以下のマイクロバイオームに良い食べ物のリストの一部には、一部の研究結果から恣意的に選んだものもあります。各々の食物や食成分はマイクロバイオームに作用することで、健康や健康に関わるマーカーを改善することが示されています(または、一般的に健康に良い効果があるとされるマイクロバイオームの変化を起こします)。さらに言うと、どの食べ物が健康に良いかどうかは、個々人の特性によって決まることもあります。

以上の注意は必要ですが、マイクロバイオームに良い食物のリストを作成することで、少しでも読者の方の助けになることを望んでいます。

1. グレープフルーツ-マイクロバイオームの状態を改善

グレープフルーツ
グレープフルーツはとても美味しく、マイクロバイオームに良い食べ物です!

肥満マウスを対象にした研究(英語)では、肥満マウスの細菌叢がナリンゲニンの摂取を妨げていることが分かりました。ナリンゲニンはグレープフルーツに含まれる物質で、抗肥満作用があることが知られています。この問題に関しては、追跡調査を行って1日に2~3個のグレープフルーツを食べれば十分な効果があるのかを確認する必要があります。ですが、グレープフルーツがマイクロバイオームのバランスの乱れを防いでくれることは明らかです。また、にが味が甘い食べ物への欲求を抑えてくれるので、摂り過ぎるとよくない栄養の過剰な摂取を減らしてくれます。グレープフルーツはケフィアやはちみつ、ナッツ類と一緒に食べると美味しくなります。

2. パセリ

パセリ
パセリもまたマイクロバイオームの健康を増進してくれます。

パセリにはグレープフルーツと同じ効果があることが分かっていますが、さらにアピゲニンを含んでいます。パセリを食べるときは、例えばポテトに添えたり、パセリペーストにすると美味しく食べられます。

3. 細胞性の食品(自然食品)

プンパーニッケル
プンパーニッケルをメニューの最初に加えましょう!(© tomas24 – stock.adobe.com)

小麦粉、砂糖、その他の非細胞性の食品(加工食品)を基にした食事は、マイクロバイームに良くない影響を及ぼすという間接的な証拠があります(>>>詳細はこちらの論文(英語)をご覧ください)。プンパーニッケルや米、カーネルや未加工の果物、野菜、肉や魚介類などの自然食品は、細胞性の栄養素を豊富に含んでいます。これらの栄養素は体内に取り込まれたときに、細菌がすぐに利用できるものではなく、分解に時間がかかります。プンパーニッケルにペーストと赤のオニオンリングを添えると、とても美味しく健康的なランチになります!

4. オート-βグルカンや繊維質を豊富に含んだ素晴らしい穀物

オート
オートはマイクロバイオームにとって良い栄養となります。

この素晴らしい穀物はβグルカンや他の繊維質を豊富に含んでいて、自然食品として食べればマイクロバイオームに良い影響を与えます(>>>詳細はこちらの論文(英語)をご覧ください)。オートブランの摂取と炎症の減少には関連がありますが、それは部分的にはマイクロバイオームの変化のおかげです(そのため、クローン病などの炎症性腸疾患の患者に強く推奨されています)。オートを未加工のまま食べれば、マイクロバイオームの状態を良い方向に変えてくれます。シナモン、バター、ナッツ類を加えたオートミールは忙しいときにすぐに食べられる、とても美味しい朝食です。

5. ケフィア-さまざまな乳酸菌類を含む食べ物

ケフィア
ケフィアにはさまざまな健康効果があります(画像: © sewcream – stock.adobe.com)

ケフィアはさまざまな乳酸菌類と、その副産物である微生物を含む食べ物です(>>>詳細はこちらの論文(英語)をご覧ください)。そのため、ケフィアは免疫系ががん細胞(がん細胞は絶えず人体の中で増殖しており、その増殖をコントロールできなかったときに病気になります)と戦う能力にとても良い影響を与えてくれます。また、ケフィアを定期的に食べることで、怪我の回復を助けたり、ACE(アンギオテンシン変換酵素)のレベルを高めたりしてくれます。ACEは血圧を正常に保ち、水・電解質バランスを調整に必要な物質です。マウス実験では、ケフィアは運動パフォーマンスを高めることも分かっています。ダイエットに関してはどうでしょうか?ケフィアはミルクシェイクに混ぜるものとして素晴らしい食材です。また、ココナッツミルクやライムジュースに混ぜ、ジンジャーやバニラを加えるととても美味し飲めます!

6. ビーツ -「善玉菌」の成長を促進

ビーツ
クルミとシェーブルチーズを添えたビーツのサラダはとても美味しいです(画像: © Magrig – stock.adobe.com)

ビーツは硝酸塩の摂取源として優れています。硝酸塩は「善玉菌」を選択的に成長させることで、「善玉菌」が「悪玉菌」に打ち勝つのを手助けします(>>>詳しくはこちらの論文(英語)をご覧ください)。この効果は、イミダゾール・プロピオン酸の折り込みによります。この物質は、タンパク質の一種であるmTORを減らすことでがん細胞のような「悪い」細胞の成長を抑えてくれます。がん細胞が増殖しないようにパトロールする役割を担ってくれるのです。クルミとシェーブルチーズを添えたビーツのサラダは、一般的なサラダ(ビーツサラダよりも栄養が乏しい)の素晴らしい代替メニューとなります。

7. オーガニック食品-殺虫剤と添加物が少なく、マイクロバイオームに良い


さまざまな殺虫剤と添加物(>>>論文(英語))がマイクロバイオームの健康に悪い影響を及ぼすことが分かっています(>>>詳しくはこちらの論文(英語)をご覧ください)。特にゲル化剤としてよく使われるカラギーナンという添加物や、加工食品(特に甘味料やクリーム、デザート)で公的に使用量が規制されていないカルボキシメチルセルロースは大きな影響を及ぼします。結果的に、腸疾患のリスクが増大します。加工食品はできるだけ避け、オーガニック食品を利用するようにしましょう。

8. グレープシード-炎症レベルと肥満を改善

種付きのグレープ
種付きのグレープを食事に加えましょう!(画像: © Tim UR – stock.adobe.com)

グレープシードのプロアントシアニジン抽出物は、マウスの細菌叢に作用し、炎症と肥満を改善させることが分かりました。とは言え、現在のところ種付きグレープを探すのは大変です。一般的に売られているグレープは種なしです。ですが、需要は共有を変えます。種付きグレープを食事のメニューに加えるようにしましょう。ホイップクリームをのせたフルーツサラダをデザートに食べるのはいかがでしょうか?

9. ベリー-悪玉菌を減らし、善玉菌の成長を促進

ベリー
ベリーは病気予防に良い影響を与えます

さまざまな種類のベリーが悪玉菌を減らし、善玉菌の成長を促進することで、病気を予防してくれることが分かっています(>>>詳しくはこちらの論文(英語)をご覧ください)。ある研究では、ベリーが悪玉菌が引き起こす腸疾患を緩和することが示されています(>>>研究の詳細(英語))。凍らせたベリーはスムージーに最高です。

10. ハーブとスパイス-食事に風味を加える健康的な手段

ハーブとスパイス
スパイスはどんなメニューにも加えることができ、さらに健康増進にも役立ってくれる調味料です。

一般的なハーブとスパイスとしては、黒コショウ、カイエンペッパー、シナモン、ジンジャー、オレガノ、ローズマリー、ウコンなどがありますが、これらは全てベリーと類似した性質を持っています。いずれも健康に不可欠な善玉菌の成長を助け、逆に悪玉菌を減らしてくれます(>>>詳しくはこちらの論文(英語)をご覧ください)。そして、スパイスはどんなメニューにも加えることができます。この健康増進に役立つ調味料は、さまざまな使い方が考案されています(バジル・パイナップルスムージーすらあります)。また、ハーブやスパイスは砂糖や人工甘味料の素晴らしい代替物となり、健康的な調理を行うのに役立ちます。

MyMicrobiomeではマイクロバイオームに良い食べ物の調査を続けます。この記事も適時更新していきますので、またご覧になってください!

クリスティン・ノイマン博士, 著者
クリスティン・ノイマン博士
著者

みなさん、こんにちは。微生物学者のクリスティン・ノイマンです。生命の仕組みに興味があり、分子生物学を学びました。…

ファビアン・ガイヤー, 特別寄稿者
ファビアン・ガイヤー
特別寄稿者

ファビアン・ガイヤー氏から素晴らしい特別寄稿を頂きました。
ガイヤー氏はBIOMES社コミュニケーション・チームの一員です。BIOMES社はベルリンを拠点とするバイオ企業で、一般と専門家向けのマイクロバイオーム解析を専門としています。
ガイヤー氏は熟練の「翻訳者」として、人間と細菌の仲を取り持ちます。人間と細菌の関係は長年大きく誤解されていました。

リサ・カイルホーファー, 著者
リサ・カイルホーファー
著者

レーゲンスブルク大学で学びました。
多言語化業務に携わり、フリーランスの編集者としても活躍しています。

キャラ・コーラー
キャラ・コーラー
著者

シカゴのデポール大学とドイツのバンベルク大学で学位を取得し、現在博士号取得候補者となっています。
また、フリーランスの独英翻訳者、英独コピーエディターとしても活躍しています。

インゲ・リンドセット
インゲ・リンドセット
登録栄養士

オスロ大学のインゲ・リンドセットは登録栄養士で、専門分野は糖尿病と肥満、運動療法です。エクササイズの効果を最大限に高めたり、スポーツで最高のパフォーマンスを上げるための研究を行っています。
インゲ・リンドセットについて(ノルウェー語)

マリア・ペトロヴァ博士
マリア・ペトロヴァ博士
寄稿著者

マリア博士はヒトマイクロバイオームの分野で世界的に著名な研究者です。泌尿生殖器の細菌叢とプロバイオティクスを研究しています。ベルギーのルーベン・カトリック大学とアントワープ大学で乳酸桿菌と病原菌・ウイルスの分子相互作用を研究し、博士号を取得しました。博士の大きな業績は、ポスドクフェローのときに行った乳酸桿菌の遺伝的、分子的、機能的特性の研究です。この研究によって、膣内環境下での乳酸桿菌の働きについて素晴らしい知見を得ました。
マリア・ペトロヴァ博士について(英語)

ヨハンナ・ギルブロ博士
ヨハンナ・ギルブロ博士
寄稿著者

ヨハンナ・ギルブロ博士は受賞歴のある皮ふの専門家で、ベストセラーとなった『Skin We’re In』の著者です。
博士は実験皮ふ病学、臨床研究、そしてスキンケア製品開発の分野で15年以上の経験を持っています。また、製薬企業での長い経験を持っています。皮ふ科とコスメティクスの国際会議では、最先端の研究について頻繁に講演を行っています。また、「International Journal of Cosmetic Science」誌で過去10年の間に最も多く引用された研究者でもあります。博士はアンチエイジング成分で複数の特許を取得しており、スキンケア企業でアンチエイジング治療の研究・開発マネージャーを務めています。ギルブロ博士がスキンケア分野のエキスパートであることは言うまでもありません。『Skin We’re In』の執筆が示すように、現在は私たちのような一般人に知識を伝えることを使命としています。
2019年4月の出版の以来、『Skin We’re In』は主要な販売店でベストセラーとなっています。現在、スウェーデン語版のみが刊行されています。
https://www.skinomeproject.com

ディミトリ・アレクセーエフ博士
ディミトリ・アレクセーエフ博士
寄稿著者

ディミトリ・アレクセーエフ博士は消化管マイクロバイオーム、分子生物学、バイオインフォティクス、栄養学分野の優れた研究者です。基礎研究の臨床への応用に情熱的に取り組んでいます。Atlas Biomedグループでの主な役割は、社内外の科学プロジェクトを発展させることです。博士が携わっているプロジェクトは、栄養や神経変性疾患、炎症やがんに対するマイクロバイオームの応用、英国医薬品・医療製品規制庁の承認など多岐にわたります。Atlas Biomedグループでの統合的な役割に加え、ディミトリ博士は現在サンクトペテルブルクITMO大学で助教授を務め、健康のためのアルゴリズム開発を行っています。今後、博士はオランダのフローニンゲン大学医療センター(UMCG)に移り、老化研究に携わることになっています。
ディミトリ博士について(英語)

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