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2020-05-26 20:34
by Lisa Keilhofer
  Last edited:

マイクロバイオーム・フレンドリーと認められた初めての化粧品原料: TILAMAR® Boost 150

マイクロバイオーム・フレンドリーと認証されたDSM
DSMがマイクロバイオーム・フレンドリーと認証され、化粧品業界を驚かせました

今回、とても嬉しいニュースをご報告できます。私たちは TILAMAR® Boost 150の化粧品原料をマイクロバイオーム・フレンドリーと認証しました。

TILAMAR® Boost 150は高分子化合物で、髪の毛にボリュームを出すための成分です。まずアジア人と欧米人の髪の毛でテストが行われ、使用直後は毛髪が200%ボリュームアップし、使用から24時間後も50%のボリュームアップを維持していました。このボリュームアップ率は多くの消費者がヘアケア製品に求めているものです。そのため、髪の毛のボリュームを増やす原料は、ヘアケア製品に使われる成分の中では最も多く試験が行われています。

DSMがマイクロバイオーム・フレンドリーと認証されたことは化粧品業界を驚かせました

人々がこのニュースに関心をもったのはなぜでしょうか?オランダの化学企業であるDSMは、マイクロバイオーム・フレンドリーに関する取り組みで先頭を走っています。これまで、マイクロバイオーム・フレンドリー認証テストを受けて合格したは、化粧品企業や製薬企業でした。企業にとって、マイクロバイオーム・フレンドリーな製品の開発は時間とコストの負担が大きいものです。製品を発表・販売する直前に、製品に含まれる成分のひとつでもマイクロバイオーム・フレンドリーでないことが分かると(開発では、研究室で何か月も成分の研究が行われます)、認証テストには通らないからです。そして、こういうことは少なからず起こっています。

クリスティン・ノイマン博士は次のように述べています。

実際、企業の開発した製品が一回目のマイクロバイオーム・フレンドリー認証テストに合格しないことは多く、その場合は原料の化合物を調整する必要があります。

もちろん、このことは開発した企業にとっては悩みの種となります。開発した製品が再び認証テストを受けなければいけないだけでなく、発表や販売開始もスケジュール調整が必要になるからです。予定していたマーケティングの準備から、研究室での開発に戻らないといけなくなり、資金と時間がさらに必要になります。

多くの企業は、自社の製品がマイクロバイオーム・フレンドリーであることは消費者に恩恵をもたらすものの、より多くの資金と時間が必要になることを知っているため、必要悪としてとらえています。しかし、この手間は正当化されるべきものです。認証テストの結果はもちろん企業にフィードバックされています。DSMはマイクロバイオーム・フレンドリーに関する問題を認識し、消費者のために解決を約束した初めての企業です。TILAMAR® Boost 150は、化粧品の製造業者にとって、消費者の期待に応えるハイエンドな化粧品原料というだけではありません。すでにマイクロバイオーム・フレンドリーの基準を満たしている化粧品原料なのです。

DSMにとっては小さな一歩ですが、マイクロバイオーム・フレンドリーな世界にとっては大きな一歩です

DSMの開発した化粧品原料はアジアの市場でよく使われている、単なるヘアケア製品のための原料ではありません。マイクロバイオーム・フレンドリーと認証されたことで、DSMは業界に大きなインパクトを与えました。 現在、化粧品業界の抱えている問題は、利用している化粧品原料が消費者が長期的に利用した場合に与える大きな影響を考慮することなく、マーケットでの短期的なインパクトを目的に開発されていることです。 今、私たちは方向転換の場面にいます。マイクロバイオーム・フレンドリーと認証されたことで、DSMは競合他社に対して大きなアドバンテージとなるセーリングポイントを得ました。

DSMのマイクロバイオーム・プロジェクトマネージャー、アリーネ・フーバー氏は次のように述べています。

DSMの化粧品ビジネスは皮ふ科学、特にマイクロバイオームの関わる皮ふバリアの領域に関して、リーダー的な地位を占める企業と認められました。EPIBIOME BEAUTY™ (EPIDERMAL MICROBIOME)は皮ふの健康とマイクロバイオームの相互作用を維持、強化、そして回復させるDSMのアプローチです。皮ふの細菌叢と皮ふバリアは良くも悪くも相互作用し合い、健康で美しい皮ふをつくりだすこともあれば、敏感肌や乾燥肌を引き起こすこともあります。頭皮についても同様です。頭皮の細菌叢のバランスの乱れ(ディスバイオーシスと呼ばれます)と、ふけや脂漏性湿疹、かゆみなどの頭皮の問題との関連については、日々エビデンスが積み重ねられています。だからこそ、美容で優れたパフォーマンスを示すだけでなく、皮ふや頭皮のマイクロバイオームにとって良い化粧品をつくるための原料を開発することが重要なのです。

もちろん、競合他社は遅かれ早かれDSMに追いついてくるでしょう。ですが、そのためにはより優れた化粧品原料を開発しなければいけません。

今後、どのような素晴らしいスキンケア製品が開発され、マイクロバイオーム・フレンドリーな世界を実現するための大きな一歩が踏み出されるのか、とても楽しみです。

DSMの化粧品原料の試験結果についてはこちらをご覧ください:TILAMAR® Boost 150 マイクロバイオーム・フレンドリー認証テスト結果

クリスティン・ノイマン博士, 著者
クリスティン・ノイマン博士
著者

みなさん、こんにちは。微生物学者のクリスティン・ノイマンです。生命の仕組みに興味があり、分子生物学を学びました。…

ファビアン・ガイヤー, 特別寄稿者
ファビアン・ガイヤー
特別寄稿者

ファビアン・ガイヤー氏から素晴らしい特別寄稿を頂きました。
ガイヤー氏はBIOMES社コミュニケーション・チームの一員です。BIOMES社はベルリンを拠点とするバイオ企業で、一般と専門家向けのマイクロバイオーム解析を専門としています。
ガイヤー氏は熟練の「翻訳者」として、人間と細菌の仲を取り持ちます。人間と細菌の関係は長年大きく誤解されていました。

リサ・カイルホーファー, 著者
リサ・カイルホーファー
著者

レーゲンスブルク大学で学びました。
多言語化業務に携わり、フリーランスの編集者としても活躍しています。

キャラ・コーラー
キャラ・コーラー
著者

シカゴのデポール大学とドイツのバンベルク大学で学位を取得し、現在博士号取得候補者となっています。
また、フリーランスの独英翻訳者、英独コピーエディターとしても活躍しています。

インゲ・リンドセット
インゲ・リンドセット
登録栄養士

オスロ大学のインゲ・リンドセットは登録栄養士で、専門分野は糖尿病と肥満、運動療法です。エクササイズの効果を最大限に高めたり、スポーツで最高のパフォーマンスを上げるための研究を行っています。
インゲ・リンドセットについて(ノルウェー語)

マリア・ペトロヴァ博士
マリア・ペトロヴァ博士
寄稿著者

マリア博士はヒトマイクロバイオームの分野で世界的に著名な研究者です。泌尿生殖器の細菌叢とプロバイオティクスを研究しています。ベルギーのルーベン・カトリック大学とアントワープ大学で乳酸桿菌と病原菌・ウイルスの分子相互作用を研究し、博士号を取得しました。博士の大きな業績は、ポスドクフェローのときに行った乳酸桿菌の遺伝的、分子的、機能的特性の研究です。この研究によって、膣内環境下での乳酸桿菌の働きについて素晴らしい知見を得ました。
マリア・ペトロヴァ博士について(英語)

ヨハンナ・ギルブロ博士
ヨハンナ・ギルブロ博士
寄稿著者

ヨハンナ・ギルブロ博士は受賞歴のある皮ふの専門家で、ベストセラーとなった『Skin We’re In』の著者です。
博士は実験皮ふ病学、臨床研究、そしてスキンケア製品開発の分野で15年以上の経験を持っています。また、製薬企業での長い経験を持っています。皮ふ科とコスメティクスの国際会議では、最先端の研究について頻繁に講演を行っています。また、「International Journal of Cosmetic Science」誌で過去10年の間に最も多く引用された研究者でもあります。博士はアンチエイジング成分で複数の特許を取得しており、スキンケア企業でアンチエイジング治療の研究・開発マネージャーを務めています。ギルブロ博士がスキンケア分野のエキスパートであることは言うまでもありません。『Skin We’re In』の執筆が示すように、現在は私たちのような一般人に知識を伝えることを使命としています。
2019年4月の出版の以来、『Skin We’re In』は主要な販売店でベストセラーとなっています。現在、スウェーデン語版のみが刊行されています。
https://www.skinomeproject.com

ディミトリ・アレクセーエフ博士
ディミトリ・アレクセーエフ博士
寄稿著者

ディミトリ・アレクセーエフ博士は消化管マイクロバイオーム、分子生物学、バイオインフォティクス、栄養学分野の優れた研究者です。基礎研究の臨床への応用に情熱的に取り組んでいます。Atlas Biomedグループでの主な役割は、社内外の科学プロジェクトを発展させることです。博士が携わっているプロジェクトは、栄養や神経変性疾患、炎症やがんに対するマイクロバイオームの応用、英国医薬品・医療製品規制庁の承認など多岐にわたります。Atlas Biomedグループでの統合的な役割に加え、ディミトリ博士は現在サンクトペテルブルクITMO大学で助教授を務め、健康のためのアルゴリズム開発を行っています。今後、博士はオランダのフローニンゲン大学医療センター(UMCG)に移り、老化研究に携わることになっています。
ディミトリ博士について(英語)

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